デジタルアーツ株式会社 国内シェア第1位のWebフィルタリングソフトなどを提供する情報セキュリティー企業 デジタルアーツ株式会社 代表取締役社長 道具 登志夫　 (2016年6月取材)

自由時間から生まれたメイン商品

道具

その当時はインターネットって電話回線で皆さんインターネットしていたので、インターネットのその当時の課題は電話代の請求だったんですね。なんでそういう課題に対して、ネットタイマーは今いくら電話代がかかってますよっていうのがパソコン上で常に出ているもしくは１日３０分までですよっていうので、インターネットが自動的に切れるみたいな機能のツールをパッケージにして売ったのと、マルチブラウザと言うのはですね。
少しネットショッピングサイトが出てきましたので、その当時テレビがですね。４画面テレビとか、６画面テレビが出てきたんですね。要は番組を小さくたくさん見れますと。ブラウザにもそれがあったら便利じゃないかと。たとえばカメラを買いたいこのサイトでは１万円、このサイトでは１万２０００円と比較するようなオリジナルのブラウザを作って出しました。

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次に出すものが迷ったというか、何をやろうかとした時に当時ラオックスコンピューター館が秋葉原に。ここがインターネットのはしりで聖地だったんですけど。もう９９％輸入物です。アメリカのソフトを並べて販売されていたそこに行って店員さんになにが売れはじめましたか、これが売れはじめたよ。買ってきて、会社に戻ってその当時会社にいた人達にこれが売れはじめたらしいと。これを作ってくれと、そのかわり１カ月半で作るんだと、で発売すると。
なぜかと言うと要はアメリアで多分何百人が作ったソフトを学生アルバイト４〜５人で１カ月半で作る、発売すると。って言うのをやったんですよ。今のうちの開発でもよく作れましたよねって言うんですけど。なんで１カ月半かというと。これは音楽でも同じなんですけど。ソフトも売れる、で売れ終わるのが、ライフサイクルが短いんですよ。大体３カ月から半年。売れはじめてきたよって言う時に２番煎じを作ると、一緒に売れるんですよね。１番は超えられないんですけど。ほぼ努力せずにつられて売れるんですよ。
ていうことをやろうとすると、これが売れはじめるタイミングで次のこれとおんなじ物をもしくは少し工夫がされたものを作らざる負えない。そうすると開発期間って１カ月。発売まで１カ月半っていうのも３本目から始めました。

そういう元々売れそうなものを作っているんで、大体３カ月位は食べて行けるんですよ。要は３カ月ですよね。１カ月半徹夜しました。発売しました。残りの１カ月半は自由です。要は会社は一応来いと、だけど何をやっていてもいいよ。で、また１カ月半自由な作品を作っている。
でまた1カ月半次も物を買ってきて、次はこれだと。また一カ月半で作ろうとまた一カ月半徹夜するでしょ。で、一カ月半は自由。年四回繰り返すんです。すると年に４本作れるんです。それで要は開発者、僕らもそうですけど、要は１年の半年間は徹夜して、半年間はフリーを２年ぐらい続けたんですかね。十分食べて行けましたし、それなりの利益もでてました。

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自由な１カ月半で今のメイン事業のアイフィルターの原型ができたんですよ。その自由な時間でそのプログラマーが実はあの当時はネットの有害情報が結構問題になりつつある状態で、ホームページにあるキーワードによって、ブラウザを真っ白にしてしまう。もしくは表示すると言うのを切り分ける、ツールを作ったんですよって言われたんですよ。最初は僕もへえってなんか面白いねって言っていたんですけど。

その時ふっと思ったのは、学校教育やっていたんで、学校でこれから授業でパソコンが使われていくというのは知っていたんですよ。一方インターネットは有害情報だらけだったんで、こんな状況でが学校でパソコンでインターネットを授業ですることはできないと要はこのツールを使用して子供には見せたくないサイトをコントロールするソフトを作ったら少なくとも学校にはニーズがあるはずだと、このソフトを本当にソフトにしようと。って言ってそこから１年掛けてフィルタリングを作ったんです。正に自由時間から生まれた発想で、この会社の今があるんですよ。