デジタルアーツ株式会社 国内シェア第1位のWebフィルタリングソフトなどを提供する情報セキュリティー企業 デジタルアーツ株式会社 代表取締役社長 道具 登志夫　 (2016年6月取材)

上場までの様々な苦労と勝ち取った信頼

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先ほど申し上げたフィルタリングを作りました。これはもう秋葉原では無くて、学校に売りたい。っていうことで私はTDKの時に付き合ってた販売店さんにそれを持ち込みました。で、検証して頂いて、検証がOKであればそこを通じて学校に売れるという考えで持っていったんですけど、検証した結果製品はいいとだけど取り扱うことはできないと。いうふうに言われました。それは次になにが出てきたかとゆうと。
お宅は５年後ありますかと。利益はでていましたけど、１０人の会社です。５年後保証してくれと言われても分かりませんと。であれば取り扱うことはできないと。

困って、作ったはいいが売れないとまずいと。たまたま別の知り合いというのかディーラーさんにいるか方にうちね僕が独立して僕が作ったんだと。持っていったら５年後あるかといわれちゃったと。でも困っているんだと、言ったらこれは運命なんですよね。
たまたまその方が、実はある会社さんがアメリカからフィルタリングを仕入れて、学校に売ろうとしている会社があったと。この会社がアメリカの仕入れ元と条件が合わなくて、破談してしまったと。学校にはもうチラシも配って、販売を告知したあとにもかかわらず、売る物が無くなって困っていると。いう会社さんがあると。そこに行ってみたらどうって言われたんですよ。行くと。そこを紹介して下さいと。そこに行ったら５年後あるない関係なくすぐに扱うと。っていって２つ返事でそこの販売が決まったんです。

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見事にすぐに売れ始めたんですよ。そしたらですね。バグって言うんですけど。要はプログラムミス。すぐに作った人間がそれこそ北海道から沖縄まで明日直しに行きますって言って、直しに行って。昨日まであんなに怒っていたお客さんが直しにいったら、喜んでくれたんですよ。お前のところの製品はこれしかないのかと、他の製品があったら買ってやると。持って来いと。うちはまだこれしかないと。小さい会社でこれしかないんです、そうかと。

よく来てくれたとほめてくれる。あの会社は確かにプログラムはおかしかったけど、すぐに直しに来たと。あの会社の物はトラブルけど、すぐに直しに来るというのが広まったんですよ、全国に。それが今のベースですね。

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ちょうど２０００年のネットバブルと言うこれからはベンチャーの時代だっていうブームと言うんですか、日本もそういう世の中になってきて、私たちが思っていた課題はその会社だけで、売っていくよりももっと広く売りたい。たとえば、企業向けにも売りたいこのフィルタリングをもっともっと広げたいって言った時に頭に浮かんできたのはお宅５年後ありますかって言葉なんですよね。

ああいうことを言われないで、安心してうちの製品をうってもらうには、その時ちょうどこれからはベンチャーの時代だと、要うするに上場することですね。上場できたら、要は私の個人の会社じゃなくて、いろんな資本が入って、社会的にな信用がついたらもう会社自体を疑われることがなくなったら、もっとこの製品が広がるんじゃないかっていうゆめというか、欲というか、出てきまして。まあ当社も本当はもう少し、２０００年代に上場をしたいと思ってはいたんですが、結局上場できたのが２００２年の９月と言うことで出資を頂いてから２年半かかって上場しまして。

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まずは販売店を増やしていくという行為において、お宅誰ですかとか、大丈夫ですかっていうのは一切なくなりましたね。逆にそっから先は会社を疑われるよりも内の社員を疑われる方が今度は課題になりましたよね。優秀な営業マンか優秀じゃないかとか。
あとは製品ですよね、うちの製品がいいものなのか、機能的にとか、お客さんのニーズにあっているのか。会社を疑われていた時代から今度は社員とか製品の質とかいうことに目が向けられて、ここは今でも課題ですね。ここは多分エンドレスですね。どんなに会社が大きくなっても多分お客さんとうまく付き合える優秀な社員をいかにつくるか。出会うかですね。変わってきましたね。ですので、人が良くて製品が良ければ特に壁はなく進むことはできましたね。