株式会社キッズライン（旧株式会社カラーズ） 元最年少上場女性社長。オンラインベビーシッターサービス『キッズライン』を運営 株式会社キッズライン（旧株式会社カラーズ） 代表取締役社長 経沢 香保子　 (2015年12月取材)

楽天の退職と 起業の裏側

聞き手

本当に偉大な経営者に、しかも面白い事業を、立ち上げたばかりで、やりがいもあってっていようなところで、過ごされていたと思うんですが、そこからさらに転身されるっていうこのきっかけは？

経沢

実はですね、楽天にはＭＢＡホルダーがたくさんいたんですね。私も当時２５歳で、なんか３０までに何者かになる時にもしかしたらＭＢＡっているんじゃないかって思ったんです。それで楽天大学って新規事業がある程度形になったタイミングで、留学したいということを社長に相談したら、それはぜひ行った方がいいんじゃないかって行って、辞めるんですけど、そこで勉強があまり得意でないという話に戻って、英語の塾に行って、勉強をするんですけど、あまり乗り気じゃん無くなっちゃって、フラフラしているうちに皆さんから、当時はＩＴバブルだったので、色んな仕事を頼まれるようになって、フリーランスでコンサルティングをやったり、アメリカから来た会社の日本法人立ち上げの際の手伝いをしたりとか、楽天大学の実績を生かして、飲食店のフランチャイズの仕組みを作るとか、そういったことをやっているうちになんか起業っていう生き方も良いのではないかと。成長したいから留学したかったけど、もしかしたら自分で事業をやることこそ究極の成長かなという風に思ったり、あとリクルートって辞めた人にお仕事をくれるんですけど、リクルートさんと取引する時に法人にした方がいいと言われて、そうかと思って、それがきっかけで、起業しました。

聞き手

逆にその時に、またどこかに就職するって選択はご自身の中では、あまりピンと来るものはなかった？

経沢

とりあえず起業しよう。あまり私は失敗した時のことを考えて物事をやらない方で、なんかうまくイメージをすごく持つようにしているのですね。いつでも。今でもそうです。絶対自分はこれをやったら成功するなってある程度まで、なんでも思いついたことをすぐにやるのって、勇気はあるけれども、責任ある立場になるには野蛮すぎるというので、緻密さも必要ですよね。ですので、自分の直感をどうやって固めていくか、なので起業するときもフリーランスでお仕事をたくさんいただいていたので、５社位顧問で毎月の収入を確保してから起業したんですね。だから、あまり失敗しないかっていう計算はありました。
当時は本当に自分ひとりで起業して、顧問先があって、生活が成り立って、それで忙しくなってきたから、オフィスをかりて、バイトを２人雇ってって本当に家内工業のような、自宅でスタートしたんです。自宅でインターネットとプリンターだけで、スタートしたので、それをちょっとづつ、ちょっとづつ、男の子の社員とかエンジニアを雇ったから、じゃあオフィス借りなきゃとか、そういう感じで、本当に出来る範囲で、ゆっくりゆっくりやっていたので、今思うと危ない橋はあまり渡らない起業でしたね。１度目は。

聞き手

個人でコンサルティングをやってている延長として、やってらっしゃったということは事業を立ち上げられたときはマーケティングの分野でしたけども、それは

経沢

それは各社のコンサルも単発で頼まれるお仕事もなんで私に頼んで頂けるのかを考えた時に、女性の意見をみんなは知りたいんだってうことにたどり着いた。調べてみると経営者の９５％は当時男性で、でも女性はあんまりいない、だから決定権を持っているのは、男性。ただ、世の中の消費を見た時に、消費の８割は女性が決めている。購買決定をもっている。つまり、自分の所得が上がってきて、例えば子供を産んだらとか、結婚したらとか、お財布を握るのは女の人なんで、女の人の心をつかむことが、物が売れること、ただ決めているのが男性だから、ギャップがあるので、それを埋めるのがマーケティングのお仕事がもしかしたらニーズがあるんじゃないかって考えた時にマーケティング会社ってたくさんある中で、どうやってオリジナリティ。オリジナルがないと小さい会社は生きていけないと思った時に女性に特化して、かつＦ１層、２０〜３４歳の一番購買決定を持つ人達の中でも、オピニオンリーダーだけをネットワークして、その人たちの調査結果やグループインタビューを提供するというところからスタートしたんですね。だからそれがたまたま当たったってことだったと思います。