株式会社金冠堂 『キンカン』でお馴染みの医薬品メーカー。2016年で創業90周年 株式会社金冠堂 代表取締役社長 山﨑 充  (2016年4月取材)

Vol.5 金冠堂の次の一手と海外展開

インタビュー内容

金冠堂の次の一手と 海外展開

山崎

時代は少子高齢化に向かって行くわけですから、色んな製品を作ろうと思って、キンカン以外でも作り続けております。現在でもそうなんですけど。キンカンという医薬品を作っているメーカーですが、もちろん医薬品はこれからもやっていきますが、皮膚に向かってうちはなにができるかとか、キンカンが持つイメージ。

日本にずいぶん前にフリスクが入ってきましたけど、あれはまさにキンカンだなって、スースーするし。キンカンがもつイメージのものを作っていく。こういうことでいいんじゃないかなと。それからもう1つは皮膚ですよね。皮膚を追いかけていくと最後は何になるのかって、実はうちの子供とその友達と、そんな話をしていたら、それは最後は化粧水ですといわれて、なるほどと。あせになりますとか、そんなことを言われて、子供はちゃんと考えているなと思って。しかしそういうのがいいんじゃないかと思って。化粧品の研究を少ししていたり。

将来的には、今の皮膚の研究から、ちょっと最近皮膚がつかれたから薬局に行って、皮膚を買って貼りなおそうかななんてどうかなって、そんな時代がきたらいいなと思ったり。そうすると、シミがあってもなんでもあんまり関係がないし、自分ではりかえちゃえばいいやっていう。似たようなものがね、IPS細胞でしたっけ。色んな物で使われつつあるし、皮膚再生のために火傷なんかでね、自分の細胞を使って作ってって。人工皮膚を作ったりしていますから、だいぶ近づいているんでしょうけど、もっともっと安易にそういうことが出来ればいいなと。

それと同時に皮膚を研究するに当たっては、少子高齢化で世界で一番の長寿国日本でありますから、昔10年前とか20年前は、平均寿命が今よりも15歳ぐらい違うのかな。そういうふうに考えるともっと平均寿命が延びていった、皮膚というのがどうなるというのが、みんな研究していますけど、なかなかいいものが出来てないから、それも多分やらないといけないことなのかなと思っていたり。

それからやっぱり虫よけですね。いまやジカフィーバーやデング熱とかすごく蚊による色んな物がやっぱり起きているので、世界の人たちの健康管理とか、考えると虫よけも本来虫さされの薬なんでね、なんともここは難しいんですが、虫よけもしっかり対応しないといけないんじゃないかなと思ってます。

山崎

1つのキンカンというブランド名から何ができるかという多角化も必要ですし、あとはグローバル化じゃないですかね。まだまだ日本でキンカンという名前がね、おかげさまで通っておりますんで、やっぱりアジア圏も含め、日系社会の西洋もそうだし、みんなそのキンカンを知っているうちに少しでも広めていくというのは必要なんじゃないかなと思っております。

私の代になってから、アジア圏をやらないと将来ないなという気もしますし、父の時から台湾は仕掛けてましたけど、やっと花がさいてきた状況であります。それから香港をやってます。
比較的アジア地区におては、キンカンって日本で名前がありますんで、向こうの方からオファーが来ることの方が多いかもしれないですね。こちらかもお願いしますけど。名前知っているという状況にはあると思います。

病院なんかでもらう新薬というのはそこに至る前にものすごい年数とお金と実験を繰り返してきて、それでさあと言ってききめが分かって、売るよと。そこにいくのに50年とかかかってきている、30年とか。ただ我々OTCの薬局向けの物というのは、売り出すまでは5年ぐらいあれば製品はある程度つくれると思うんです。

売った後に10年とか20年とか年月がかかるんですね。そういうものなので、10年後、これがどういう風になっていくかが1つの目安というかだと思うんですね。だからそこに向かって、飽きずに多分、同じような努力を地道にしていくことが大事だと思うんですね。本当はどかんといきたいところですがなかなかそれはやっても難しい。どかんとCMを打って、わっと行きたいけど、それが続くわけがないので。

山崎

売り上げを伸ばしていくという意味ではキンカンを中心に商品の多角化とグローバル化でいいと思うんですね。これを地道にやっていけばいいと思うんですね。最近は機械に汚染された世の中で、パソコンのあり携帯電話もあり、昔は固定電話で商売をしていたのが、今やバイヤーさんとうちの営業は直結をしていて、休みだろうがなんだろうが関係なく、電話で繋がっていると、ただその商売とかは絶対人と人だと思いますし。

だからうちの営業にも言いますけど、人とのコミュニケーションをちゃんと作ることが大事だろうと、これは生涯にわたってもそうだと思いますし、うちの会社では去年まで和というキーワードで言ってますけど、和をもってですね、平和の和で、輪っかの輪で、いいでしょうから、和をもってすごしていくことを表にだしてやっていましたけどね。


経営者プロフィール

氏名 山﨑 充
役職 代表取締役社長

会社概要

社名 株式会社金冠堂
本社所在地 東京都世田谷区三軒茶屋1丁目34番14号
設立 1926
業種分類 医薬品
代表者名 山﨑 充
WEBサイト http://www.kinkan.co.jp/
事業概要 『キンカン』を始めとした一般用医薬品、医薬部外品、食品等の製造
社長動画一覧に戻る