Vol.1 歴史
インタビュー内容
歴史
山本
当社は5年前に設立させてもらいました。住宅の欠陥をなくすということで、欠陥をなくして住宅の性能を高めるためにできました。非常に健全といいますか、正義のかたまりといいますか、そういった業界でスタートしているのですけれど、ある時期から地盤調査が義務化されまして、そうしますと、いろいろな業者の方が外部から参入されてきました。
地盤業界のビジネスモデルというものが、当初の地盤を健全に見て家を建てるために必要だという業界の中から、地盤業界は非常に儲かるという、そういう噂も結構出て、どういうことかと言いますと、家を建てる際には地盤調査が義務化されてきて、そうしますと住宅会社は地盤調査会社に調査を依頼します。
それで調査をしてみると当然良い地盤か悪い地盤かの判断が出るのですけれども、例えば地盤が悪いですよと、こういう結果が出た時には、地盤に対する改良工事が必要になるのですが、その改良工事を地盤調査会社が請け負っているという流れが出てきたのです。
大体地盤調査自体は3万円くらいの費用なのですけれど、その後の地盤を改良する工事には100万円とか、200万とかかなり高額になります。そうすると地盤業界に入った人は、地盤調査だけではなくて、改良工事もできれば受けたいと、そうすると調査と工事で収益が上がると、それでいろいろな他業種の方が入り込んできたという流れがあります。
本来は、一般の人は過剰な工事を求めていないと思います。業界とすると調査だけでなくて工事もやりたいと、ある意味対立した状態になりまして、この状況を何とかできないだろうかということで、当社では、地盤の改良工事を一切受けない、調査に特化した地盤会社を作りたいと思いました。
地盤の改良工事を受けない会社があると、中立的な立場なので、業界としては良くなるのではないかという、それぐらいのイメージでスタートしました。
山本
たまたま私の父親がものすごく健康だったのですけれども、その当時癌が見つかりまして、ためらいもなくすぐに手術したのですが、今まですごく元気だった父親が、その手術によって非常に弱くなって、それで、いろいろな方の話をきくと、癌などの治療もいろいろな方法があって、要するにいろいろな意見が聞ける、そこでセカンドオピニオンという言葉をはじめて聞きました。
あるお医者さまだけの話しを聞くと、病院側もおそらく検査だけよりも、手術をした方が、ひょっとしたら、収益になるのではないかと、いうようなことも見えてきまして、まあ体の中身と地盤の中身というのは、意外に相関関係があるなという気持ちがしました。
地盤も一方的な話だけでなくて、第三者の意見があると、いいのではないかなということで、セカンドオピニオンという言葉を地盤に無理やりくっ付けて、地盤セカンドオピニオンということをスタートさせました。
結局、これは商売ですから、地盤業界からすると当たり前の理屈がありまして、調査だけより工事もした方が収益的には上がりますから、工事をした方が良いですよという提案は、地盤が良くなるのですから悪いことではないのですね。ただ、それを全部鵜呑みにしてしまうと、業者寄りになってしまいますので、そこの間に誰かが入りさえすれば、悪者はいなくなるわけです。
選択肢があると、そのような中立的な会社があると、業界としても健全になるかなということもあります。
経営者プロフィール
| 氏名 | 山本 強 |
|---|---|
| 役職 | 代表取締役 |
| 生年月日 | 1966年6月26日 |
| 出身地 | 大阪府 |
| 座右の銘 | 禍福は糾える 縄の如し |
| 愛読書 | D・カーネギー「道は開ける」「人を動かす」 |
会社概要
| 社名 | 地盤ネット株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都中央区日本橋1-7-9 ダヴィンチ日本橋179ビル |
| 設立 | 2008 |
| 業種分類 | サービス業 |
| 代表者名 | 山本 強 |
| 従業員数 | 66 名 |
| WEBサイト | http://jibannet.co.jp/ |
| 事業概要 | 地盤改良の施工は併営せず第三者的な地盤解析サービスに特化。地盤調査や地盤補償も実施。 |