株式会社IBJ 会員数30万人以上。日本初の結婚情報サービスサイトを運営 株式会社IBJ 代表取締役社長 石坂 茂　 (2013年5月取材)

価値観

石坂

直営店の結婚相談所では、いい時は退会される方の５０％以上が、成婚に至っていますので、かなり成約率の高いサービスだといえます。業界平均では２０〜３０％と言われているので、我々の提供する専任カウンセラーのサービスというのは、成婚率が非常に高いのです。

カウンセラーのセンスやスキルというのは、あまりこれまでは確立したものがありませんでした。いろんな先輩方の仲人さん、カウンセラーから、成婚率の高いサービスを提供している方の要素をきちんと汲み上げて、高い成婚率を出すカウンセラーのためのカリキュラムを作りました。

そうすると、どのようなカウンセラーになるかというと、一言で言うと、押し付けないカウンセラーになります。多くの独身の婚活会員は押し付けられることを嫌います。ですから、基本的には押し付けない。その人の納得をきちんと確認しながら、お相手を紹介して、交際をステップアップさせていくサポートを行う。私に任せておけば安心だとか、私のいう事を聞いていればうまくいく、こういったことを排除して、必ず会員様が自分の意思で主体的に活動する意欲を持てるよう誘導する。これを主眼にして考えたカリキュラムであり、スキルなのです。

石坂

このカリキュラムやスキルを組織的に運用して実現している会社はほかにありません。入会率や回転率ではなくて、あくまでも成婚率だけにターゲットを絞って、成婚させるためにどうすればよいか考えたものが、我々の革命というか、ブレイクスルーだったのではないかと思います。

入会営業をしている人も、あくまで成婚率の向上につながる入会を実現するということが前提になっているので、成婚する可能性があるから入会を提案しています。入会されて、会員としていただける期間が長い方が売上につながりますが、そうではなくて、半年なら半年、１年なら１年と期限を決めて、それまでに結婚相手となるパートナーを見つけるのだという、目標を共有することを大切にしています。

石坂

みんないい出会いがないか、いつか出会わないかなと思っているけど、そうやって時が過ぎていってしまうので、大事なのは異性とのコミュニケーションの場へ一定の割合出ていくとか、一つ大事なことは毎月必ず１人か２人、１対１のデート、お食事、お茶でもいいのですが、必ず１対１で誰かと会っていく、という事を大事にしています。

機会がないとお付き合いにも結婚にもなりません。婚活しているという人でも、活動していると思っているだけでは無理です。集団対集団で交わるだけ、これも多分実らないでしょう。必ず集団であっても、１対１で相対峙する機会を定期的に作っていかない限りは、交際にも当然結婚にも至らないので、そういった機会をつくっていくことが大事なのです。

サービスなんて利用しなくても、そうした機会を毎月のように新しい人と作れるという人は、ご縁があるし、常に彼氏彼女がいる人です。

石坂

もちろん我々は、ご縁をとりもつ会社なので、お客様とのご縁、お客様同士のご縁もそうですが、関わり合う社員のみなさん、社会、今では株主さんも、大事にしなければいけません。全世界は難しいかもしれませんが、我々が触れ合う人々くらいは、幸せにしていく事を常に考えて事業展開していこうというところから、理念を作って追及しています。

今、私も経営理念に基づいていろいろ考えてみると、結婚することはすごく素晴らしいことだし、ぜひみなさんにも経験してもらいたいのですが、必ずしも結婚が幸せイコールではないのです。私は結婚してもしなくても、人生をハッピーに送ることができるお手伝いができるようになれば、我々の会社としては素晴らしいなと思っています。

婚活をやったのだけれども、なかなかうまくいかなかった人に対しても、何らかのサービス提供や幸せを提供するようになってもらいたい。だからご縁というのは、イコール結婚ではないのです。我々に関わるお客様であれば、結婚を所望するにしても、そうでないにしても、何らかのお役に立ちたい、そういったところまで、ご縁という言葉に思いを込めて考えています。