Vol.1 歴史
インタビュー内容
歴史
森下
5人くらいの会社の時には、フードビジネスだとか社員の幸福、地球環境みたいな大それたことは考えませんでした。ところがある時期になってくると、今度は、お客が悪くても、クレームに対して、お客が悪いということは関係ない、当社が満足してもらえるような姿勢でやらなくては、みたいな、自分なりに「あるべき姿」というのが出てきました。
それに従ってやっていると、だんだん余裕が出てきます。それでは、リサイクルというのはどういう役に立つんだということから、今みたいに、中小零細企業というのは、バカばかりで、店を作るといって、新品の厨房の見積もりで550万円かかりましたが、当社でやったら200万円になったとしますと、300万円浮きます。
そして翌日ベンツか何かに乗ってきます。おいおい浮いた300万円で車買うのかよ、という人がいっぱいいます。そうすると、商品を安くするだけでは、こういう人は救えないな、ということになるから、これは、経営も一緒に勉強しないといけないという気持ちになってきます。
防波堤になるには物販だけでは防波堤にならないので、フードビジネスの周辺事業をひっくるめて、そういう相手に対して、提供する、それで儲けようではなくて、どうやったらお助けできるのか、ただしボランティアではないから、赤字ではやれません。そうかといってそのような人を相手にして、儲けるなんていうこともしてはいけない。
赤字では話にならないけれども、儲けるようでも話にならない、という姿勢になってくると、だんだん立派な経営者の感じがしてきます。そういう姿勢がだんだん発展してくると、今当社では60歳以上の社員が24%くらいいます。これもテンポスという働ける場所を作ったのだから、この場を、その辺で鳩に餌をやっている年配の方に「健康だったら、当社に来て働きませんか」「何時間でもいいし、やりたいようにやればいいですから」という場を提供する役目もあると考えるようになります。
ただし、これもボランティアではないので、すべて採算が合うようにトレーニングしたりします。だけど、どういう働き方をしたいのかはあなたが決めてくださいよ、当社は場だけ提供しますから、というふうになってきます。私はそうやって役に立ちたいなと思う中で、日常の中でささやかに役に立つというのと、組織とか企業を使って役に立つというのと、2つをやっていこうと考えています。だんだん人間はそうなってきます。とにかく、規模やそういうものに従って、自分の考えている「あるべき姿」というのを求める性質なので、だんだん立派になってくるのだと思います。
経営者プロフィール
| 氏名 | 森下 篤史 |
|---|---|
| 役職 | 創業者 |
| 生年月日 | 1947年2月13日 |
会社概要
| 社名 | 株式会社テンポスバスターズ |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都大田区東蒲田2-30-17 サンユー東蒲田ビル7F |
| 設立 | 1997 |
| 業種分類 | 卸売業 |
| 代表者名 | 森下 篤史 |
| 従業員数 | 562 名 |
| WEBサイト | http://www.tenpos.co.jp |
| 事業概要 | 中古厨房機器の販売、飲食店向け内装工事請負、飲食及びその周辺事業者向けファンドの管理・運用、厨房機器のリース及びクレジットの取りまとめ、中古事務機器の販売を主たる業務とする。 |