Vol.2 価値観
インタビュー内容
価値観
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寺井
例えば私たち2000年6月に、当時のNASDAQの第一号銘柄で、西日本からあるいはグロース(将来成長可能性に富んだベンチャーなどの企業が入る上場基準)で1社だけだったです。そのときはものすごく注目されたんですね。
当時はまだ、稚拙な考えしかなかったのしれませんね、今から考えますとね。
当時私たちは、「FastConnector」という製品を主軸に販売しておりまして、その製品の性質がネットワーク上を流れるデータを制御するようなソフトウェアだったんですね。そうすると、そういうものに興味を示していただけるお客様というのは、ネットワークを張り巡らせてデータ交換が頻繁に行われているようなお客様ですね。そうするとラージになるんですよ。大手のお客様とお付き合いしようとすると、当時、ある大手の会社の情報システム部長から言われましたのがね、「寺井さん、このソフトウェアがいいのはよく分かる。でもわれわれは、そのソフトウェアがいつまで続いてくれるのかというのがとても不安だ」と言われましてね。
すなわち、会社の信用力であったり、継続性というのがとても不安だと言われまして。確かにその通りで、ネットワークって、その当時、システムの基幹の一部になっていましたから、お客様に安心してお使い頂くためにはどういう環境を我々が作らないといけないんだと考えた場合に、一つ株式公開をするということで信用力を上げるということが、ひとつ有力な手はずになるのではないかというふうにその時には考えたんですね。
寺井
一番当初に考えたのは、クリエイティブ・チャレンジ・グロースというこの3つだったんですね。
クリエイティブというのはそんなにむずかしく考える必要はなく、要するに昨日よりも今日、どう工夫をしていますかと。ソフトウェアというのは基本的には人の頭の中にあるということをコードという形で表現していくんですよね。他人には見えないんですよ、なかなかそういうのがね。そういう性質があるので、どう工夫をしていますかということがとても大切だと思っています。
2つ目のチャレンジというのは、さまざまなことに挑戦していますかと。今までと同じことをするのではなくて、変化に対応できるようになっていきたいわけですね。自らが変化を起こしていきたい。挑戦というのはとても大切だというふうに思いますね。
3つ目の成長というのは、共にそういったことから成長していきましょうというのがわれわれの理念としてずっと言っていることでございます。
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寺井
お客様に対してというのもとても大切なんですね。私たちがやっている事業というのが、お客様にソフトウェアを提供する、ないしは、ソフトウェアサービスを提供して、お客様の経済活動に貢献して、お客様から評価を頂いていかないといけないわけなんです。けれども、過去はひょっとすると、特によくできる技術職の方で自分が作っているソフトウェアに自信を持ちすぎる方というのが結構いらっしゃったわけなんですね。だけれども、やっぱりお客様の経済活動に貢献するということに尽きると。
そういうことがちゃんとできる会社というのは今も粛々と生き残っている会社だと思うんですね。ここをやっぱり本質的に忘れては駄目だと思いますね。常にお客様の視点でいるべきだと思いますね。
経営者プロフィール
| 氏名 | 寺井 和彦 |
|---|---|
| 役職 | 代表取締役社長 |
| 生年月日 | 1962年3月4日 |
| 座右の銘 | 「ありがとうございます。」 人の出会いが人格、人生を形作ります。 |
| 愛読書 | 時事もの含めて濫読いたします。 |
会社概要
| 社名 | 株式会社デジタルデザイン |
|---|---|
| 本社所在地 | 大阪府大阪市北区西天満 4-11-22 阪神神明ビルディング 6F |
| 設立 | 1996 |
| 業種分類 | 情報・通信業 |
| 代表者名 | 寺井 和彦 |
| 従業員数 | 13 名 |
| WEBサイト | http://www.d-d.co.jp/ |
| 事業概要 | ミドルウエア等システム開発が主力。業務パッケージソフトの企画・開発も展開。 |