株式会社パソナ　パソナキャリアカンパニー 人材紹介事業において、業界トップクラスの実績を誇る 株式会社パソナ　パソナキャリアカンパニー カンパニープレジデント （代表者） 渡辺 尚　 (2013年2月取材)

キャリア

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渡辺

新入社員が入ってきますと、人生の設計図を描くような研修を行っています。やはり思っている事や人生の将来のイメージを紙にきちんと書いておくとそれが潜在意識に入っていって、将来実現する方向に向かっていくと思っているんですね。一番良いのはそれを手帳などに貼っておいて、いつも見る事が大事だと思いますから、単に思うだけではなく、きちんと書いておく、計画を。会社でもそうではないですか。今年はこのくらいの売上を達成しようとかね、来年はここまでやろうとか、みんなで話し合った上でそれを計画に書き示す事で、目標が明確なのでそちらに進んでいきますよね。

個人の人生設計でそういうことをやっていない方のほうがとても多いと思うんです。個人も全く同じで５年後１０年後どうなっていたいかというのをイメージしない限り、そちらの方には進んでいきませんですので、それを明確にイメージした上で人生の設計図に書き留めておくということはとても大事だと思っています。

よって新入社員が入ってくると全社員にそういう研修を行い、あとは自己責任で毎年やってね、ということで奨励しています。

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渡辺

私が当社の幹部にしたいと思っている条件というか、一番重要なのは人間性の高さですね。というのは上にくる方ほど、人間性が重要だと考えていまして、そこが誰から見ても尊敬できるといいましょうか、信頼できるような人間性が必要だと思っています。というのは会社全体としてそこは真剣に取り組んでいまして、結局人間というのは何を買いたいかよりも、誰から買いたいかのほうが強いと思うんですね。人材会社においても、多くの同業会社があるわけでして、そこで誰に自社の求人を相談しようかという時に、やはり人柄が良く、信頼できそうな方を経営者は指名してくると思うんです。

またこれからは今まで以上に、口コミが大事になる世の中だと思っています。一見ネットで広告を出して、人を集めるように見えるんですけれども、今はインターネットで何でも口コミの書き込みができますよね。ですから価格コムとか食べログとかいう口コミ型のものが非常に伸びていますから、人材ビジネスにおいても「あそこに相談に行くと本当に親身になってくれていい」というご評価を頂けるかどうかというのがもの凄く重要になってくると思うんです。それはマニュアル的なサービスではないと考えていましてですね、よくファーストフードやファミリーレストランにあるような、マニュアル的な、「いらっしゃいませ、こんにちは」というのではなく、もう一歩踏み込んだ、心がこもっており、その方の人間性がきちんと相手に伝わるようなそういうものが会社全体で必要だというふうに思っているんです。ですから当社の幹部においては、まず社員から見ても社外の方から見ても、本当に信頼できる良い人間であること、そこがまずベースになってきます。

二つ目は右脳と左脳のバランスなんですね。これまで人材会社としてたくさんの方を面談してきた結果、優れた人材というのは両極端な二つの特徴を同時に併せもっているという特徴があるんですね。これは具体的に言うと、左脳の論理思考もある程度あり、右脳の直感や感情もきちんと優れているとかですね。あとは深いところで自分に自信があるけれども、非常に謙虚に振る舞えるとか。仕事には厳しいけれども、やさしさもきちんと持っているとかですね。非常に繊細な面があるけれど、大胆な投資の行動も取れるという、繊細なだけでは細かい人は大きな事業はできませんし、やはり勢いはあるけれど、大ざっぱな方というのはお客様の心に響くようなきめ細やかなサービスを作っていけないんですね。

ですから人間性の次に大事なのは、右脳と左脳のバランスではないですが、両極端な二つの特徴を同時に併せもった方ということなんです。それがあれば、私たちの会社の中でも幹部にもちろんなっていけますし、どの会社にいっても活躍できるのではないかと考えています。