株式会社サカエ 世界最高水準のセキュリティレベルを実現したシュレッダーなどを自社開発 株式会社サカエ 代表取締役社長 松本 弘一　 (2015年12月取材)

初の自社ブランド製品の誕生

聞き手

その出来あがった最初の医療機器というのが、糖尿病の検査用の機械。

松本

ええ、試験体でキャップを取らないで、採血したキャップを取らないでピアッシングしてやる、それがヒットしたんですよ。
１日８万検体を同時に患者さんの血液を集めて、それをまた病院に検査結果を出す。３年後にバイエルの抗原抗体反応で測定する特許が切れるから、そのマーケットに新しい試薬と機械をセットで共同開発して世に出だそうと、３年後に。うちを紹介してもらって、で相手は全血で試薬を測定できるもの、うちはこのコンパクトなのを開発する。
共同開発でスタートしたんです。ところが、２年経っても出来ないんですよ。全然性能がでない、検査センターですから、採血したのをセンターに送って、１週間後に結果が出て、患者さんに。だから原料だけでいいから、お前のところで試薬もやるって言われて、やるんだったら１人開発者を出席させるよって。で、社員に話すじゃないですか、誰も化学とかいないわけですよ。メカとか電子とかソフトの人間はいますけど、みんなそれは難しいですからやめましょうと全員反対。だめだと、やるんだと。全員反対だったんですが、やろうと。で、やり出したら、別々の会社で試薬、機械だと、試薬が悪い、機械が悪いと、喧嘩になるんです。でも一緒になったじゃないですか、そしたら一挙に開発が加速して、２年ぐらいかかっちゃったんですが、合計５年かけて、２００９年に初の自社ブランドが出せたんですよ。
それがＡ１cGEARっていうんですけどね。

清水

聞き手

清水