株式会社学研ホールディングス 学習参考書や図鑑でトップ。戦後70年、日本の教育を支える 株式会社学研ホールディングス 代表取締役社長 宮原 博昭  (2015年9月取材)

Vol.5 新たな事業展開

インタビュー内容

新たな事業展開

聞き手

いわゆる子供さん向けのビジネスをされている所って今後の少子化についてどうお考えですか。っていうのは、1年間に何十回となく、聞かれる質問かと思いますが、その辺りはいかがなんでしょうか。

宮原

そうですね、だから企業経営者としての判断と、日本人としての判断両方あるとは思うんですけど。企業は単年度主義ですよね、半期できちっとやられてる会社さんもいますけど、やっぱり単年度で数字を出していかないといけない。

で、教育というのは5年、10年掛かる、でも、やっぱりどこか1社がきちんとやっておかないと、教育はバラバラになると思うんですね。教材の作り方から全てですね、そんなに簡単に出来る問題でもないですし、かと言って、利に走って効率ばっかり重視していると、弱者切り捨てにもなりますから、そこは踏ん張って、ちゃんと単年度でも数字を出して、で、中長期的な教育の国家の礎と言われる、教育の部分をしっかり数字を出していくっていうのが、ちょっと難しい。

他の業種さんとは違って、難しい所ですから、確かに少子化で減って来てますけど、その分学齢の幅を広げ、だから15歳以下っていう見方をするんじゃなくて、やっぱり高齢者の学ぶ人口は増えてますし、国内でもターゲットの幅を広げる事で教育を広げたいですし、分母の方も海外に行ってですね、海外には15歳以下の人口が半分ある国もありますから、そういった所にしっかり教育も輸出して、経営としてのバランスを取ってやっていこうと思います。

聞き手

確かに日本は少子化が進んで、子供の数は減ってますけども、海外でも、御社今インドとかタイにも、色々コンテンツとして輸出をされて、そういった海外の子供達に向けてまた新しいビジネスというのもどんどんこれから広げていく。

宮原

そうですね、だから海外に出て初めて分かる日本の良さっていうか、コンテンツの甘さも逆に出てきますけど、それは凄くブラッシュアップするには良い事だと思いますので、積極的にやります。

聞き手

今、高齢化が進んでいく事を見越して、高齢者向けの色々な事業というのも、展開されてらっしゃるんですよね。

宮原

はい、家庭訪問販売事業っていうのがあったんですよね、昔よくお届けしてた。

聞き手

はい、学研のおばちゃんが配ってましたね。

宮原

その人達が、ドアでトントンやってても、お母様が働きに出ていなくて、家にいるのはおじいちゃんおばあちゃんがいて、そこの販路を生かしたビジネスが高齢者のビジネスになっていくんですね。

だから、軸は全部一緒で、それが1個1個販路を生かしたり、ちょうど今の高齢者の方は学習科学の読者であったり、読者の層と販路がちょうど一致した形で行けてるので、信頼感もあってですね、順調に高齢者福祉というのは伸びてるっていうのがあります。

聞き手

これからもその分野には力を入れていかれる。

宮原

そうです、だから今で100棟超えて来ましたから、で、売上も150億になってますから。

聞き手

凄いですね。

宮原

凄くこれからも伸びていくと思います。

聞き手

高齢者に向けたそのビジネスも含めて、考えてみたら産まれた頃から高齢者になるまで、人生に寄り添い続ける事業というか、そういう存在の会社に。

宮原

そうですね、だから全ての人がっていう所で、0歳から高齢者まで学び続ける意欲がありますので、それを全部ターゲットにしていこうと思ってます。


経営者プロフィール

氏名 宮原 博昭
役職 代表取締役社長

会社概要

社名 株式会社学研ホールディングス
本社所在地 東京都品川区西五反田二丁目11番8号
設立 1947
業種分類 情報・通信業
代表者名 宮原 博昭
従業員数 3035 名
WEBサイト http://ghd.gakken.co.jp/
事業概要 「学研教室」などの教室・塾事業、児童書、学習参考書などの出版事業、高齢者福祉・子育て支援事業、園児用月刊誌や教科書発行などの園・学校事業
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