株式会社アルク 創業40年以上の語学教育カンパニー 株式会社アルク 元代表取締役会長 平本 照麿　

歴史（創業までのエピソード）

平本

ちょうどオリンピックが終わった頃、いわゆる日本の国際化が、いよいよ本格的に始まろうかなという高度成長期の前に、日本で初めて万博をやるということになって、それが大きな国際化の波になった。それから国策的には、そういった国際的な大きなイベントやることによって、海外にPRをして、外国人観光客を増やしていこうと、これはずばり当たりまして、そして観光客も増えてきたと。そこで外国人観光客に対して、いわゆる観光ガイドという職業がクローズアップされてきて、今でもありますけれども、運輸省で、いわゆるガイド試験で、通訳案内業という試験があるのですけれど、これが始まった頃です。

たまたま僕も、普通に就職するつもりはなかったので、ガイドのライセンスくらい取っておこうと思って、取っていたということがあります。それも縁だったと思いますが、たまたま国際会議というのがね、これから日本で増えていくし、また増やしていかなければいけないという事で、それをお世話する仕事ですよね。国際会議をやるときには、色々な人が裏方として関与して働くわけですよね。通訳、それも国際会議の同時通訳だとか、会議のドキュメンテーションを翻訳してすぐに配るとか、その後の出版だとか、その会議に参加した人たちのお世話をするガイドだとか、いわゆる語学力が必要となるような仕事が増えてきたんですね。

そういうときに、たまたま僕の知っている社長が、国際会議をお世話する会社を日本で初めて作ったと。それがISSという会社なんですね。「この会社に来ないか」と言われて、僕の役割はその観光ガイドの方をやってくれということで、ガイドの組織を作って、そしてホテルにカウンターを作って、今で言うコンシェルジュサービスみたいな（ものを始めた）。

その一流ホテルというのは、ほとんど外国人しか泊まらなかったという感じでしたが、そういったホテルに宿泊したお客様の世話をしたり、国際会議をした人たちに、あらゆるサービスをやるという会社でした。そのあとに、その会社（ISS）が分裂しまして、その会社の社長がスピンアウトして新しい会社を六本木に作ったんですよ。それが日本コンベンションサービスという会社で、今年（2007年）ちょうど40周年なのかな。その会社で仕事をやってるうちにですね、たまたま会社分裂した後ね、僕がまたそこからスピンアウトして、アルクという会社を創業したわけです。