株式会社マネーフォワード CMでお馴染み。300万人の家計と20万社の会計を変える“Fintech”企業 株式会社マネーフォワード 代表取締役社長CEO 辻 庸介  (2015年9月取材)

Vol.4 今後の展望と組織マネジメント

インタビュー内容

今後の展望と組織マネジメント

聞き手

お金っていうのに着目されたというのは、経理のご経験があったり、証券会社にいらっしゃったりというような所から着想があったんでしょうか。

そうですね、ビジネスを考える時に自分が知ってる分野、自分が深く携わっている分野じゃないと、問題解決まで行けないので、やっぱり僕はそこは金融とITっていう軸で、世の中の役に立ちたいと思ったので、そこでビジネスをやろうと思いましたね。

聞き手

単純にお金を起点に、今自分がいくら使って、いくら持っててって分かるだけではなく、もっとサービスとしてこれから広がっていきますよね。

そうですね、今はユーザーの個人向けのビジネスですけど、ユーザーの過去と現在をある程度整理出来るようになったので。でも、未来の改善をしたいです。未来って言っても、お金って結構広いので、でもお金貯めるのってすごいシンプルで、3つしか方法ないので、収入を増やすか、支出を減らすか、資産を運用して増やすしかないんですね、それぞれの軸でサービスを提供していきたくて、そこを今、悩んで考えてます。

聞き手

個人向けの財務諸表、BSとかBLとかキャッシュフローとかを可視化し、しかも、日常的に使っているスマートフォンやタブレットで、簡単に気軽に見られるようなそういったものを作っていくという感じですよね。

そうですね、あとは資産運用したい人がどうしたらいいとか、住宅ローンのベストなものは何だろうとか、生命保険をどうしたらいいのとか、老後が心配だとか、そういう問題を解決したくて。言うのは簡単で、実行するのは大変なんでけど。今回SBI様とか静岡銀行様から出資頂いて、業務資本提携でやるっていうのも、そういう狙いがありますね。

聞き手

先程、広報の方にお伺いしたら、ご入社された1年前は、まだ十数名だった所が、この1年ちょっとで、今100名を超える社員数になってと、もの凄く大きな急成長カーブを描いてらしてますけど、増える事によって逆に今困ってらっしゃる事だったり、例えば、教育だったり、理念の浸透だったりありますか。

それはありますね、よくある事で、人が増えると、そういう共通認識が薄くなるとか、その組織をどのように作るかとか、意思決定の件をどうするかとか、当然人が増えたら起こる問題はいろいろあります。それは別に誰が悪いとかなくて、起こるべくして起こる事なので、それは先手を打って、決めていくって言うのが大事で、それでも、マネックスの時に、ある程度経験しているので。

聞き手

そうですよね、急激に組織が拡大していくっていうのを、実際に肌で体感されてらっしゃるわけですよね。

そうですね、なのでそこの経験は大きいと思いますけどね、そこはまあうちの人事のメンバーが中心になって、その課題をワントゥーワンで、全員の社員と話をして、良い所、悪い所の課題を出して改善していく、本当に地道な事やってますけどね。

聞き手

社内には社長室などはないと伺っているんですが、皆さんと同じフラットな所に、ご自身も机を置いて、仕事をしていらっしゃる。

そうですね。

聞き手

周りに沢山常に人がいて、話が出来る環境であるからこそ、現場で起こっている問題が、すぐ監視出来たりとか、ご自身が思った事すぐ伝えられたりっていうのもあるわけですよね。

そうですね、だから雰囲気とかコミュニケーションって会社って本当に大事だと思っていて、実はその誰かが言ってる事をどこかでみんな耳に入ってて、それが共通認識として入ってたりするじゃないですか。

例えばあの人忙しそうに頑張ってるとか、実はそういう事って、暗黙の共通認識として凄く重要で、何かする時にですね、そこのコミュニケーションって、本当に会社をスピード感持って、良いプロダクトをユーザーの声聞きながら、出して行くという事において凄く大事だと思います。

ある意味、特に昔ですと、ピラミッド型の組織で、上が偉いと、で、情報が上がいっぱい持ってて、情報出して行くみたいな、命令系統がある感じだと思うんですけど、インターネットで、その情報共有は一瞬で終わるようになりましたし、上は情報を握れなくなりましたし、で、更に世の中のスピードの変化は早いんで、そのユーザーからのレスポンスに対してすぐに対応しないといけないって考えると、そのピラミッドの組織じゃなくて、各チームがアメーバのように、繋がって行って、それぞれが自己決定して行くっていう組織の方が、インターネット社会では優秀な人が、集まって結果が出しやすいと僕は思っていて、そういう組織を創りたいと思ってやっていますね。

ただ、今社長というのも、役割とビジョンとかですね、パッションを伝える存在であって、別に偉いとか偉くないとかそんな話じゃないので、まあそういう組織、今のインターネットで、ソフトウェアで新しい物を作って行く、イノベティブを作って行くべき組織体形を作るって言うのは、凄く意識してます。


経営者プロフィール

氏名 辻 庸介
役職 代表取締役社長CEO

会社概要

社名 株式会社マネーフォワード
本社所在地 東京都港区芝5-33-1 森永プラザビル本館17F
設立 2012
業種分類 情報・通信業
代表者名 辻 庸介
従業員数 150 名
WEBサイト http://corp.moneyforward.com/
事業概要 自動家計簿・資産管理ツール「Money Forward」の運営、クラウド型法人向けサービス「MFクラウドシリーズ」の運営
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