ゼブラ株式会社 創業100年超の老舗企業。『マッキー』や『シャーボ』など次々とヒット商品を開発 ゼブラ株式会社 代表取締役社長 石川 真一  (2015年9月取材)

Vol.5 社長就任時の苦悩と改革がもたらした変化

インタビュー内容

社長就任時の苦悩と改革がもたらした変化

聞き手

48歳の時に、経営者としてこの今のポジションに就かれたわけですが、実際いかがですか、100年を超える会社のトップに立ってみられて。

石川

やっぱり、同族系の会社って、その時は、名前も変えて石川になってましたし、石川家って言うのが一番の存在で、ゼブラって言うのは、石川家を中心になって回っているものだと、勝手な思い込みがありましたから、

聞き手

それは皆さんですか。

石川

私が。

聞き手

ご自身ですか。

石川

ですから、僕がやろうと言えば、皆やるもんだと言う認識でいて。それでいろんな手を打ったんですけど、会社が全然動かない。

聞き手

あっそうなんですね。トップに立ったものの、大号令をかければ皆が一斉に動くと思ったら、全然動かない。

石川

誰も動かない。それで、急激に変化させようと思ったものですから、勿論先代がやってきて良い事もありましたけど、これはもうやめた方がいいなと思う事もたくさんありました。

そういう所から手を付けようとして、いろんな中堅あるいは、上級の社員達に、こういう事をこれからこう変えていこうと言いましたが、オール振っても全然動かない。1年間ぐらい暖簾に腕押しのような感じでしたね。

聞き手

孤独な感じ。

石川

そうですね、本当に孤独でしたね。

聞き手

こんな状態で、これからどうしようかと悩まれた時に、その取られた改革はどういう。

石川

これも時間が掛かったんですけど、次の年からガラッと変えられたわけじゃなくて、まずは自己変革をする必要性を感じたのです。

聞き手

周りを変えるというより、ご自身が変わる。

石川

ええ自分が変わらなきゃ駄目なんだなと何となく感じたんですけど、そんなに簡単に出来るものではないと思うんですよね。

聞き手

そうですね。

石川

そういった意味で、いろんな手を打ちながら、まず制度を変えたり、制度ってすぐ変えられますよね。だから人事を人の配置を変えたり、組織を変えたり、そういった手を付けれる所を変えていったんです。しかし、まだまだ人がついて来ない、人の心は変えられないんですね、それだけじゃ。でも、そういう形で外角を固めると、それなりに良くなる所ってあるんですよね。

例えば、若手社員なんかは、人事制度を変えただけで、随分活性化してきたし、あと給料も実力主義を取り入れて、頑張ればいっぱい貰えるんだなっていう形で頑張る人も出てきたし、ちょっとずつそういう所で変化させながら。あとはそれを見ながら、自分の日々の態度とかですね、社員に対する言葉遣いとか、目つきとかやっぱりそういうのは、いろんな人から忠告貰いながら、それは先代には及ばないですけど、ちょっとでも家族的な部分を醸し出そうというような努力はしたつもりなんですよね。

社長も10年、15年やっているとですね、段々そういう感じになってくるし、社員もそれにつれて結構変わって来てくれましたね。本当に時間が掛かりましたね。


経営者プロフィール

氏名 石川 真一
役職 代表取締役社長
生年月日 1951年11月10日

会社概要

社名 ゼブラ株式会社
本社所在地 東京都新宿区東五軒町2-9
業種分類 その他製品
代表者名 石川 真一
従業員数 861 名
WEBサイト http://www.zebra.co.jp/
事業概要 ボールペン・シャープ・マーカーなど各種筆記具の開発・製造・販売
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