株式会社クロス・マーケティンググループ ベンチャーキャピタリストから起業家へ。設立5年半で上場を果たした社長の軌跡 株式会社クロス・マーケティンググループ 代表取締役社長 五十嵐 幹　 (2015年9月取材)

創業の経緯

五十嵐

当時、１９９９年１２月に会社が出来たんですけど、

聞き手

世界が滅びると言われた

五十嵐

辞表を出そうという

聞き手

プレミアム辞表ですね

五十嵐

はい、偶々、ベンチャーキャピタル時代に、当時インターネットの産業が出始めていて、いわゆるネットバブルの始まりですね。予感だったんですけども、ベンチャー企業であっても、色んな会社、もしくは大手の会社さんと組む事によって、そういう所に進出して行こうという働き掛けを自分自身がしていて、たまたま事業会社２社で、新しくネットの戦略の会社を、投資をして作ろうという事が決まったんですね。

偶々仕掛けていたのが、私だったという事があって、かつ、そこの代表になられる方も、もう四の五の言わず、早く事業をやってみろという背中を押してくれる機会がありましたので、ですので、創業段階から参画させて頂いて、本当に会社を登記する段階から、一緒に参画して行ったという事ですね。

聞き手

なるほど、いよいよじゃあ、夢の起業に向かって、一歩踏み出された訳ですね。

五十嵐

そうですね、ただしいきなり、金融機関の人間ですので、実際実業をやった事がないという中で、そういう一からやれる機会を、逆に役員という立場でやさせてもらったというのが、一つ次の飛躍に繋がっているんではないかなと思っています。

聞き手

ただ、その時代の流れに乗って、ネット事業をですね、起こして行かれた訳なんですが、あまり順風満帆に進んだ訳じゃないというか。

五十嵐

そうですね、今の時代かなり資本金を入れて、ビジネスを立ち上げる起業多いと思いますけども、当時２０００年前後も全く同じで状況で、世界的にもやっぱりネットビジネスをやるという事で数多くの資金が集まりました。

私達自身も総額で２０億円ぐらい使ってしまったんですけども、やはり、まずはサーバーを買ってネットビデオ立ち上げてという事で、数億円ポンと飛んでしまうんですね。ですので、赤字が先行して行く産業、事業だという事もあって、代表は資本投下も行い、しかしながら、当時はインターネットバブルの時代と言いますのは、あと回線もあって、別にブロードバンドというよりは、ナルオバンドの時代になっていましたので、いわゆるネット広告の収入もまだまだ上がって来ませんし、ご家庭においてもですね、ダイハートの時代という事もありまして、奥様も使って頂ける状態ではないので、ある意味マニア層がまず先行して使い始めたというのが、実態だと思うんですね。

ですので、実需ベースのビジネスというのは、家族小さくて、今来られているネット企業初めは家族も相当な赤字を抱えながら、生き残ってきた会社さんが今、いらっしゃるとは思いますけども、お宅に燃やす９０％のネットほとんど企業が無くなったと思います。

私自身もその内の１社になってしまったんですけども、逆に証券使ってネットビデオ立ち上げて、なかなか収益化していくのは難しかったという実感もありますし、逆に言うと、私自身は、その時の事が非常に勉強になってきていまして、やっぱり企業ってシンプルにキャッシュオフは大事だねと、やっぱり収益を稼いでいかないと、新規投資は出来ないし、数年後には会社が持たないという現実も見てきていますし、かつ当時資金がなくなっていく中で、リストラという事も多かりしも、やりましたので、やっぱりそれが人に与える影響というのも、ある意味失敗ケースを自分達でリアルに見たという事は、今クロス・マーケティンググループをやっていく中で、非常に役に立ってる事でありますし、逆に身が引き締まる経験をしてきたという事でもあります。

聞き手

ご経験の中で、一番得たもの、失敗の中で一番得たものはなんですか。

五十嵐

やっぱりスピードが大事だなという事ですね。やっぱり会社にとって血液ってなんですかというと、キャッシュの流れになりますので、売上の獲得スピードと実際お金が入ってくるスピーカーという事を、意識しないと、会社が上手く動いていかないんですね、その時の組織において一番大事な事というのは、スピードを上げていく事、そこの中で、どうやってスピーディーにキャッシュを集めてきて、次の投資に回していけるかというのは、結局成長にスピードに変化されてきますので、そういう事で、スピードスピードスピードと、どこかで聞いたリキペンサーが言ってましたけど、そんな形になってくるんじゃないかと思いますね。

聞き手

でもそれは身をもって得た失敗からの教訓と言う事ですね。

五十嵐

やっぱり、ベンチャー企業なので、安定した収益基盤がない中で、いわゆる安全領域ですね、きちんとした安定収入が見えてくるまでに、いち早く上がんないとですね、失速してしまうんですね。

そういう意味では、スピーディーに事業を立ち上げて行くという事は非常に大事だなという事が言葉では分かっていましたけども、じゃあどれぐらいのスピード感という事でいいますと、本当に休みなくですね、２４時間立ち上げて頑張り続けられるかという事という事が、非常に大事だと思います。

聞き手

なるほどですね、やっぱりお仕事なさる上で、家族の理解とか支えっていうのは、非常に大事だと思いますね。

五十嵐

１００％大事ですね、さっき言った通りスピードを上げようと思った時に、家族の応援がないとスピードが上がらないですね。

聞き手

具体的に言うと、どういう。

五十嵐

やっぱりこれ人生の選択じゃないですけど、家庭で問題が起きましたと、職場で問題が起きましたと、どっち取りますかいう理論ですね、そういう時迷わず仕事を取れる環境であるという事だと思うんですね。

私自身も、役員の立場に、今現地、社長という立場にやっていますけど、じゃあどっち優先するのと言った時に、会社を真っ先に優先出来る意思決定が出来るという事が、非常にスピードをあげれますし、誰が責任取っていけない部分で、そこは、他の社員達に対してもいい影響を与えてますので。そういう面では、家庭の支えっていうのは大事になってくると思います。