株式会社ルネサンス フィットネス業界３位。介護関連強化へリハビリ施設も介護関連を強化。 株式会社ルネサンス 代表取締役社長執行役員 吉田 正昭　 (2012年9月取材)

事業

吉田

フィットネスクラブの仕様としてのコンセプトは当然あります。ただし立地に応じて、構成の組み替え方とかもしております。なおかつ、人口集積というものが1つあってですね、一定の当社の基準のあるところじゃないと、なかなか出店できない。1店舗新しく造るのは、多額な費用がかかるわけですね。それを回収してくということの計画の中では、やっぱり一定の人口集積というのは必要なんです。まあそういったことの中での組み替えということで、ずっとやってきたんですね。数年前からやっている、女性専用のスタジオのDemiですね。これは、山手線を中心にやってますけど、最初1号店の目黒と渋谷までは、どちらかというと私どもからビルのオーナーに、「貸してください。」という形で言ったんですけど、そこから先はですね、今度ビルのオーナーから誘致がくるわけですね、「ビルに入ってくれ。」と。そのビルの入居されてるテナントであったり、事務所の構成も様々なんですけど、Demiが入ることによって、ビル全体の人の流れ、当然20代30代の女性の方が中心に通うわけですから、そういった中でビルの価値が上がるというようなことがあったんですね。そういう中では、直近では、一回これは多くのオーナーから、「賃料を一年間いらないから入ってくれ。」と。極めて低投資で、投資回収の早い事業に関してはさらに追い風となるわけですね。最近の出店については、前回の直近でやりました田町、三田ですね。ここはもう瞬間にキャパまで集まってしまってですね、今は会員のご紹介じゃないと入会できないくらいになってると、こういうパターンもあります。これは低投資で出店できるタイプ。もう1個はですね、これは今年なんですけど、7月にオープンしました千葉の野田ですね、それと大阪の久宝寺。

普通のフィットネスクラブを造るためには、10億以上最初お金かかるわけですよね。ちょっと機能を揃えすぎると、13億とか14億いっちゃうわけです。それを投資回収するのは、極めてなかなかリスクもあるわけですよね。そういう中で、今回は4億5千万円で新しい店が1つできたわけですね。これは、安かろう、悪かろうではなくて、当然色々な工夫はされてます。彼が言うには、1センチ単位の工夫と言ってましたけど、そこまで色々なことをローコストにするための知恵を出し合ってですね、10億円以上のお店が4億5千万円できました。ただし機能では、当社が初めて水風呂入れたり、露天風呂も当然付けますから、会員の方からすると満足度は極めて高い施設なんですけどそういうことができる。

吉田

昔はプールとスタジオと事務という三種の神器と言われましたけど、今はそれぞれの利用の形態であったり、大きく変わっていってですね、これかは要するに立地、地域に応じた、マーケットに応じた組み合わせ方だと思うんですね。だから、必ずしもプールを造らなければいけないとは思っていませんし、プールを造るには多額の費用がこれ当然いって、ランニングコストもかかるわけですけど、それに代わる温浴施設を若干充実させることによって、フィットネスと温浴リラクゼーションという組み合わせも当然ありだと思いますし、全部が4億5千万円のクラブではなくて、フルスペックのクラブも当然造っていかないといけないと思うし、そこの見極めですよね。だから、場所に応じて出店の形態が変わると思いますけど、非常にこう、さきほど言った半額で新店ができたということは、従来出れるエリアでも、飽和状態に近い状態だったのが、新たに本当にもう少し都心ではないところにも施設ができて、地域の方にはそういう場を提供できるのかな、というふうに思ってますので、新たな戦略的には立地に応じた展開のバリエーションが極めて多くなったというようなことだと思いますね。

フィットネス業界全体でみると、これから例えばヘルスケアというキーワードを考えたときに、新しい仕事の領域って間違いなく増えてくるわけですよ。従来のフィットネス市場の数倍ぐらいの市場規模の可能性もあるわけですね。フィットネルクラブが関与できることに関しては。こういうことって、当然当社は5、6年前から色々なことを考えてますけど、これはとても規模的には、ルネサンス1社ではできないと思うんですよ。業界全体がそういうことに対しての取り組みを、しっかりしていかないといけないということで、先ほどもいったけど、商売とは別なんですけど、健康作りとかね、高齢化にいく中で、健康な方が多くいる社会を、もう一回創っていくべきだと思うので、そこのところは、私がたまたま今業界の団体の副会長をしているわけですので、その中ではそういうことも1社だけのプロモをするのではなくて、業界全体でやっていこうという話はしてますね。